| 平成14年10月27日(日) 第5回 「仏教に親しむ会」 |
「子どもを大人に育てる手つづき」と題しての無着成恭さんによる「仏教に親しむ会」が開催されました。戦後の「山びこ学校」以来35年の長きに渉り教壇に立つ傍ら、多くの著書を世に問い、教育界にその人ありと評された方であり、現在は住職として、ボランティア活動の主宰者として活躍される師らしく、76歳の年齢がウソのような闊達なお話し振りでありました。 「子どもの本質は、自己中心であり、身勝手。ところが、年齢に関係なく大人にもそんな人間がいる。大人になっても自己中心的で身勝手な人は「子ども」であり、世間を騒がす人の中にはそんな人が多く見られる。 大人とは他人の心がわかる人、生かされていると言うことが分かる人。そして、法爾自然(人間の力でどうにかなるものでない)ということが分かっている人、ということである。つまり、自然の分け前を分かっているか否か、であり、我慢、辛抱が出来るのが大人である。私(無着成恭師)の父も言っていた。大皿に盛った料理を数人で食べれば、互いを思って必ず残る。「分け合えば残るものだ」と。しからば、いかにして子どもを育てる(したてる)か。 それには @ しつける(挨拶、掃除の仕方、ご飯の食べ方) A しこむ(手を添えて教える、しごく、叱る、ほめる) B しあげる(大人としての仕事が出来る)の3段階がある。つまり、「型に血を通わせて「かたち」にするのだ。なにより、大人が、親身に型を教えることが大切である。 会場で、型が身についておられるのは、まぁ70歳以上の方だが、どうぞ、孫には厳しく型を教えてほしい」と呼びかけられた。 さらに、「資本主義は、とことん欲望を追求する思想であっても、欲望をコントロールする原理を持たない」と仏教の教えと相容れない体制を解説、わが国の行く末を憂慮し、お釈迦さまの教えをユーモアたっぷりに、分かりやすくお話を続けられた。その奥深く笑いの絶えない講演は、2時間半という長い時間を忘れさせ、聴く人には多くの教訓に満ちた、ホンのひと時の陶酔であったかのようだった。 |
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