平成16年3月17日(水) 春の彼岸法要 |
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「もう良いだろう」と思いつつためらってしまうが、お彼岸の声をきくと「もう春!」と自らに言い聞かせ、衣服の入れ替えをしてしまう。そのせいかどうか、春の服装の目立つ17日はお彼岸の入り。 例年通り13時30分。打ち出しの鉦と共に方丈が入堂、彼岸法要が営まれた。風もなく堂内の暖もいらぬ、穏やかな日和そのままに、心静かに手を合わせ、道元禅師さまはじめご先祖様への感謝を念ずる。ご詠歌を聞きながら目を閉じると、気持が落ち着き、すっと疲れが取れるようだ。 |
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お父さんと柿を取った 木の上で 「落さないように受け取れよ」と言う 柿の実だけでなく、もっと大切なものを受け取って 僕は幸せの気分だよ・・・と、小学三年生の作文を冒頭に紹介。単に言葉だけでなく、「気持ち」・・・こころのコミュニケーションの大切さを優しく説かれる。 曹洞宗の「シャンティ国際ボランティア会」の緊急担当理事として、現地にとんで調査する任を担う、国際派の本山布教師・渡津法晃老師(東栄町龍洞院住職)から法話をいただいた。 パキスタンから陸路アフガニスタン入りし、護衛のため民兵を雇ったり自らも銃を渡される。ホテルもなく山奥の村長宅に泊まり、車は途中で乗り捨てロバにて1時間、さらに徒歩にて4時間、と計8時間もかけて目的地へ。子供たちがユニセフからの乏しい筆記具で勉強している姿を見ると、つくづく何を大切にしているか良く分かり、建物より子供の教育、キチッと伝えようとする気持ちが大切だと思う、としみじみ語られた。 いつものお話と違い、地球を歩き続け人種を超えて人々への応援をする実話に、聞く人々の耳は大きな驚きに満ち溢れた。 「人に喜んでもらえる」ことの嬉しさ、ありがたさをボランティアとしての体験から涙が出るほど感激する、と言われ「家族の中でも喜んでもらえる、役に立っている」ことの大切さを強調され、結びとされた。 「与えることは喜びですよ。いっぱいあげなさい!」と。 |
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