平成16年10月17日(日)
第9回 仏教に親しむ会
『共に生きる』
講師 村松 英子 さん

女優として舞台、テレビ、ラジオに活躍すると共に、短大英文科教授や大学の特別講師(慶応ほか)として教壇に立ち演劇論をはじめ、教育、福祉、国際交流など各分野にわたっての活動を続ける講師は、熱心なカトリック教徒である。
 ローマ法王との謁見も許された敬虔な信者ではあるが、永平寺にて宮崎保禅師さまとの対談もされたという幅広さである。
 会場に現れるや、美しく華やかな雰囲気はあたりを明るく圧倒、会場を和やかさに導く。優しい語り口の中にも凛とした声で、グローバルな視点に立ち深い造詣に裏づけられた見解は説得力に富み、分かりやすい。心打たれる方も多いと見え、深く頷く頭が波を打つ。

お話は、小林秀雄の「無常という事」に触れ、生きること、は死に至るまで道で人生は「限りある命」、と説く。
限りある人生での行き方についてキリスト教の旧(カトリック教)・新(プロテスタント)の歩みと違い、東洋と西洋の文化の違い、日本の伝統と文化についての世界的な見方、人が人として成長していく過程での重要な事項、スポック博士の論に例を引き間違った認識と発言者の責任等々、について認識を新たにするような事例まで含め熱っぽく語られた。
特に将来をにらみ、かつて日本は「子供の天国」といわれたが、今日の子供たちのありようは如何か?と会場に問いかけ、今後を担う世代との共生=共に生きる大切さを強調された。
「しっかりしなくては!」「背筋を伸ばして、がんばるわ」会場を後にする人々からの感想は、それぞれに前向きの言葉が踊り出る活き生きとしたものだった。
中に、「クリスチャンのお話をお寺で伺うなんて、これも宗教の『共生』だわね」とおっしゃられる方がおられた。
思わず、「間違いない!」と声が出そうになったが、堪えてうなずくだけにした。