平成18年7月15日(土)
山門施食会
不順な気候が続いたが、昨日今日は真夏日となった。二俣町では38度を超えたとか、太陽光は強く、実感として「梅雨明けは近い」。
数台の扇風機はフル回転、風も通るがそれぞれに扇をあおぐ手が忙しい。本堂に続く廊下の寒暖計は34度を指していた。

自分を見よ!
井上貫道老師(掛川市少林寺住職)の法話をいただく。

昨今の悲惨な出来事や無責任な組織の不祥事について、自分を含め皆さん一人ひとりの問題でもある、としながら、もっと自己を大切にしよう、と提言される。
「生きていく上で、恥ずかしくない生き方をしたいものだが、人との出会いや物ごとに対処するのが下手になっている。正しく受け入れる力・技量がない。自分に関わる出来事に対し、各人勝手に、都合の良いように解釈している。ちょうど、食事の時と同じように、自分の好き嫌いだけで「人」を判断してはいないだろうか?」
「お釈迦さまは3000年前、菩提樹の下で6年にわたり静かに自分と向き合い、かくありと私たちに教えを残された。施餓鬼会のこの席でも・・・」、とお盆飾りの5つの短冊に記された言葉をやさしく解釈され、「国や組織に頼らず、個々人が自分の意識の問題として考えるのが大切」、と優しく強調された。
その上、自分の正しい素晴らしさに気づいてもらいたい、自分自身の様子に目を配って日々を過ごされるように、と特に言葉を重ね、法話を終えられた。
ご詠歌の流れる中の2時過ぎ、打ち出される鐘に従い法要が始まった。
 
ご本尊様にお密湯、お菓子、茶をささげる「献茶湯」があり、徐々に檀信徒の掌が合わされ姿勢が整っていく。身を乗り出して一挙一動を見つめる子供たちの頭だけが上下に動く。真剣に見、聴いているのだ。
般若心経が唱えられた後、再びご詠歌「寝ても覚めても・・・」が堂内に響く。
 続いて寺施餓鬼に移り、新亡家をはじめ檀信徒様、三世十万法界の万霊を供養、
新盆のご家族から順に精霊棚に水を手向け、法要は終了した。

例年通りの19時、山門前では精霊送りの読経が行われ、檀信徒をはじめ多くの市民が参拝された。お盆らしく、暑い一日でもあった。