平成19年11月25日(日)
第15回 仏教に親しむ会
『さわやかに生きる』
講師  酒 井 大 岳 さん
 雲ひとつない秋晴れの日曜日。新幹線浜松駅頭、8時半に高崎から乗車された講師がスニーカーで軽やかに下りて見える。所作がすばやく、お若い72歳である。
「温かいですね、小春日和ですな!」と空を見上げて確かめるようにつぶやかれた。伺えばご自坊は高崎より一時間余の吾妻町長徳寺さん、この時期朝方は氷点下になるそうだ。
 一年ぶりの天真閣で、「お元気でしたか?」とよく通る声で呼びかけられ、「健康とは、健やかな体、やわらぐ心」との意味合いで、片手落ちではいけませんよ、会場を笑いに誘い本題に入られた。
 例によってご準備されたレジュメには法句経の118番、金子みすゞの詩、案山子の歌とある。文字を追っていくと楽しそうな世界が広がっていくようで隣の人に呼びかけ、にこっと笑う人もいる。

・よきこと為さばまたまたすべしの「法句経」
・「金子みすゞの詩」より 花のたましい、          
 石ころ、などの詩の朗読と解説。そして
・「案山子の歌はよみがえる」と題しての  ぶんずい先生ほかの心温まるお話を頂いた。
 結びには長年捜し求めていた三橋美智也の「兄ちゃん案山子」のテープを大切そうに会場に流して聞かせてくれた。なぜか、講師の目は潤んでいたように見えた。
「先生は優しいのねぇ涙流して…」と近くの声も聞こえたから筆者の錯覚ではなかった。
◎次回は、20年5月27日「火」に芥川賞作家でもある玄侑宗久老師をお迎えします。
◎開催日が火曜日ですのでお間違えなくお知り合いを誘ってお申し込みください。