平成20年10月11日(土)
第17回 仏教に親しむ会
『母の介護』―102歳を看取る―
講師  坪 内 ミ キ 子 さん
やさしさの中に凛とした生き方を…。
 女優、コメンテーター、主婦としての多忙な時間を縫って、母の介護経験を本にまとめられた。その経験から昨今は介護についてのコメントを求められている。96から102歳までの日夜にわたる奮戦記?は話題を呼び、多くの人に愛読されている。
 ご本人はいたって気さく、明るく朗らかに話しかけ答えてくださる。その内容も相手の目線に合わせ、じっくりと話を聞く優しさにも満ちている。自己を素直に表現し日々を楽しんでおられるように感じられ、気さくで近くにいるのが心地よい。しかも育ちの良さゆえの気品が漂っている。
ほんねで話そう
 いつもに比べたくさんのご応募を頂いた。新聞でのご案内をお断りしたほどであり、当日も早めに来場されたひとが列を成している。予報での雨の心配もなく風も心地よい。会場内でも扉を開放し、秋風と一体化している。
 お話はユーモア豊かによどみなく流れていく。会場内に笑いの渦や小声で「大変だったねぇ」「よくやったわぇ」のささやきも漏れる。終始、一言も聞き漏らさないような静まりと納得!のうなずきが繰り返された。
「母の介護の6年間は、天が私に与えた務めです」と結び、いったん話を終えた。
 引き続き初めての試みとして、対談型のインタビューに移った。質疑の話題は広がり益々会場は盛り上がっていく。感歎と拍手と笑いは会場を覆い、一体感を生んでいった。
 人それぞれ感想を抱いて帰路についたが、楽しい盛り上がりは学窓での後輩、伊藤諦子さん(住職夫人)がインタビュアーを務めたからこそ、に一同異論はない。