令和6年1月11日(木)
大般若会・新年拝賀式
曇天ゆえに、更なる冷え込み感も…
 元旦に北陸地方を襲った地震が発生、2日には羽田にての飛行機衝突事故が発生した。11日現在、犠牲者や行方不明者の発表があるものの被災状況の全体把握は出来ず、現地での不自由な生活が断片的に伝わってくる。近府・県をはじめ、政府も物心双方の援助体制を備えつつあるが、末端到着までには時間が掛かりそうで心が痛む。
 翌日、その災害地への支援物資を積んだ海上保安庁機と日本航空(JAL)機事故は前代未聞と言われているが、炎上まえにJALの乗客乗務員379名が全員避難できたことは不幸中の幸いだった。
 また、總持寺祖院(輪島市門前町)も倒壊するなど大きな被害が出た模様である。2007年に地震被害に遭われ21年復旧修理を終えたばかりであり、檀信徒や関係者の皆さまにはお慰めする言葉も見つからない。ただただ、一日も早い復旧を願うばかりである。
 
 予期せぬ事故の発生に正月気分は消え、参会者には緊張が漂う。例年通り、散華を施し修行の場を清めた後、大般若会、続いてご開山新年拝賀式が執り行われた。
 本堂には関連のご寺院さま、檀家総代さま、お世話人さま方がそれぞれの席を占められている。ご存じの玄奘三蔵法師が訳し、伝えたという全600巻から成る「大般若経」の転読がなされ、須弥壇に供えられた般若札にご家庭の幸せや平安などの祈りが込められる。やがてこの護符は、法要後速やかに檀信徒のご家庭に届けられるのである。

 引き続いて、ご開山・傑堂義俊(けつどうぎしゅん)禅師への新年のご挨拶「新年拝賀式」が営まれた。読経が流れる中、方丈、各寺院様に続き、檀信徒を代表されて総代様、お世話人様が次々と焼香、今日あることへの感謝と供養の心を表された。

 法要を終え、方丈より一言「新年あけましておめでとうございます」と祝辞が発せられ堂内一同は「おめでとうございます」と応答、たつ年…甲(きのえ)辰(たつ)年がスタートした。
しばらくの時をおいて、方丈は改まって能登半島地震に触れ、被災者への哀悼と共に支援の意を表せられ閉式となった。