平成25年1月11日(金)
大般若会・ご開山拝賀式
 本年に入って「最も冷え込む…」との予報が出た11日、例に漏れず天林寺山も一段と冷え込んだ。例年のように近郊の関係寺院さまがご来山、暖を取ることもなく法衣を整え11時の打ち出しを待つ。檀家総代さま方も控えの間に入られる。
 殿鐘に従い、冷気の張り詰める本堂に寺院さま方は並列、総代さまも並び待つ。粛々と座を決め姿勢をただし、遠くに七下鐘の音を聴きながら導師の入堂を待つ。
 やがて、送迎を先にして導師が入堂。ご本尊様に線香をもち一礼、香をも焚いて一礼。導師に合わせて僧侶が五体投地を三遍くりかえす、総代もならって参拝する。静寂のうちにご挨拶を終える。
次に年の初めならではの道場を清める「散華」の後、献茶湯をし、般若心経を唱える。
 続いて早い調子での「大般若経」の転読がなされ、また読経へと移る。
須弥壇には檀信徒様に配られる般若札が左右に積まれている。1年を通じご家庭の平安、無事を祈祷し、札に籠めるのである。全堂緊張感が漂う。  
 張り詰めたご祈祷会に続き、新たに献茶湯がなされ、ご開山様・傑堂義俊禅師さまへの新年のご挨拶「新年拝賀法要」が営まれた。参同契、宝鏡三昧のお経が唱えられる中、檀信徒様を代表して総代さま方が焼香されご開山さまへの感謝と、自らの精進を誓われた。
 終わって方丈さまより短く新年のご挨拶があり、緊張感は解けることなく、天林寺の1年がスタートした。[編集注:殿鐘(でんしょう)…本堂の西南につるしてある鐘。七下鐘(しちげしょう)…導師が登場するときに鳴らす鐘]