平成27年1月11日(日)
大般若会・新年拝賀式
 巷にはインフルエンザが流行し、各地に雪害を与えた寒波の狭間の日、天林寺山は当地特有の寒風が襲う。車から玄関までも背中を丸めて急ぎ足…、心なしか参じる人々の鼻や耳が赤い。三々五々ご寺院さまも上られて見える。
 11時打ち出しの前に各寺院さま方は並列にて立ち、総代さま方は座って待つ。堂内は冷え切っている。やがて殿鐘(本堂西隅の鐘)の一声が響き法要の開始が告げられる。鐘と遠くの鉦の呼応が続き導師の文元方丈が出座される。
 ご本尊様に線香をもち一礼、香をも焚いて一礼。導師に合わせて僧侶が五体投地を三遍くりかえす、総代もならって参拝する。次に新年ならではの「散華」…道場を清める…の後、献茶湯をし、般若心経を唱える。続いて早い調子で「大般若経」の転読がなされ経本が扇状に舞う、そしてまた読経へと移る。
須弥壇には般若札が左右に積まれている。この1年の檀信徒家の平安、無事を祈祷し、札に籠めるのである。
 ご祈祷会に続き、新たに献茶湯がなされ、ご開山・傑堂義俊禅師さまへのご挨拶「新年拝賀式」が営まれる。参同契、宝鏡三昧のお経が唱えられ、檀信徒さまを代表して総代さまが焼香されご開山さまへの感謝と、自らの精進を誓われた。
 すべてが終わり座をあらためて方丈さまより短く新年のご挨拶があり、いよいよ天林寺の一年がはじまった。